茶席と香席

 今回、「サテライト会場」に位置づけている大濠公園日本庭園には和風建築の茶会館や草庵風の茶室があります。本格的な和空間を生かし、福岡文化連盟ならではの趣向で、香席と茶席を実施します。茶碗類は十五代亀井味楽さんをはじめ会員の工芸作家が提供、茶菓は和菓子職人の松尾和明さん(青年部)が担当するなど、しつらえにはこだわり抜きましたが、あくまで普及を目的とした催しなので、茶道・香道の知識は不要です。正座が困難な方のため椅子席も用意、服装も平服で可。料金は各500円(日本庭園の入園料が別途250円必要ですが、福岡市美術館の会員本展受付で無料パスを配布)。

【茶席】

会期:   11月26日(土)・27日(日)

受付:   10:00~15:00

会場:   大濠公園日本庭園茶会館・茶室(離れ)

責任者:能古宗拝

  稲冨宗花、亀井久彰、川原奈津子、児嶋宗峻、志村宗恭、砂川宗繁、能古宗拝、松尾和明、山口宗恵、吉武宗百、若柳菊、山磨宗太

茶器提供:井上るり子、浮橋美保子、亀井久彰、十五代亀井味楽、増田千鶴子、百田龍山、山本温子、師村妙石(書)

内容:   各流派の点前を間近にみながらの薄茶を味わいます。午前、午後各3回実施予定。各回定員15~20人。所要30分。26日午前10時からの初席(招待のみ)は今村嘉太郎(青年部、能楽師)の謡付き。

【香席】

会期:   11月26日(土)・27日(日)

受付:   10:00~15:00

会場:   大濠公園日本庭園茶会館の座敷

責任者:森光瞳

池田桃子、森光瞳

朗詠・朗読

大石靖子、深瀬直治(俳句)ほか

内容:   俳句の朗詠(26日)、詩の朗読(27日)を聴いた後、句や詩の内容に合わせて選んだ香を聞きます。お香は森さん秘蔵の銘木を使用。午前、午後各3回実施予定。各回定員15人。所要30分。

(五十音順、敬称略)

ワークショップのご案内

 福岡アートビエンナーレに出品する作家の皆さんの協力を得て、会期中、福岡市美術館1階のアートスタジオで2つのワークショップを実施します。いずれも初心者向け。どなたでも歓迎します。ふるってご参加ください。申し込みは福岡文化連盟事務局まで電話=092(711)5585=かメール=info@fukubunren.jp=で。

 クリスマスリースづくり

日時: 11月26日(土)
時間: 13:00~15:00
講師: 福岡文化連盟会員(華道)
場所: 福岡市美術館アートスタジオ
対象: 小学生以上
定員: 20人
料金:1000円(材料費)
内容: いよいよクリスマスシーズンの到来です。今年はクリスマスリースの手作りに挑戦してみませんか。ヒムロスギやヒバ等、クリスマスリース作りに人気のグリーンと木の実を使って作ります。これら常緑樹を使ったリースは一カ月程度、緑色を保ち、クリスマス期間中しっかりと楽しめます。ナンテンの葉をあしらえば、お正月も飾れますよ。

 「おはなしカルタ」づくり

日時: 11月27日(日)
時間: ①13:00~14:00 ②14:30~15:30
講師: 平山隆浩(西日本短期大学 保育学科教授)
場所: 福岡市美術館アートスタジオ 
対象: 5歳児~
定員: 各回15名程度
料金:無料
内容: クレパスを使ってオリジナル色紙を作り、「冬といえば」をテーマにA4サイズの画用紙に切り絵(カルタ)を一人一枚製作します。次に3人一グループで、即興紙芝居を考えて発表会を行います。偶然出会った人たちと、自作した絵画(カルタ)を使ったアート・コミュニケーションの世界を体感しませんか。

白秋展の関連イベント

舞台「空に真っ赤な雲のいろ 北原白秋物語」★ 終了しました

日時:    11月10日(木)14;30、18:30~

住所:    福岡市中央区六本松4-2-1

会場:    福岡市科学館サイエンスホール

料金:    A席5000円、B席3500円(当日4000円)

 若き日の北原白秋。ひたむきに詩歌の道を追い求めた愛と感動の日々を、白秋の詩歌と歌声でつづり、舞台化。Light Seekersプロデュース公演。脚本・演出田中はくどう(福岡文化連盟理事)、出演は大國千緒奈(青年部会員)ほか。柳川市民劇団「くもで座」制作協力。福岡文連盟会員は割引料金があります。事務局=092-711-5585=までどうぞ。

第52回九州詩人祭福岡大会「声をとどける-響きあう詩」

日時:    11月26日(土)12:30~

会場:    福岡市美術館ミュージアムホール

料金:    一般1000円(資料代)、学生無料

 福岡県詩人会(代表幹事・田島安江=福岡文化連盟理事)など主催。第1部は歌人によるトークと朗読パフォーマンス。第2部は参加者がグループに分かれ、白秋展会場などで語り合いながらテーマに即した詩作を行います。27日には参加詩人の一部が大濠公園日本庭園の香席で詩の朗読を行います。書肆侃侃房=092-735-2800

記念シンポジウム「北原白秋の魅力を語る」

日時:    11月27日(日)14:00~

会場:    福岡市美術館ミュージアムホール

料金:    無料

 北原白秋へのオマージュ展開催記念。没後80年を迎えた白秋の魅力を、詩人という枠にとらわれず再検討します。柳川市長の金子健次のあいさつに続き、歌人の桜川冴子、北原白秋生家・記念館館長の高田杏子、柳川市出身の脚本・演出家田中はくどうの3名が討論します。司会は福岡文化連盟事務局長、元西日本新聞文化部長の北里晋。福岡文化連盟事務局=092-711-5585

(★は連携イベント、敬称略)

           

特別展「北原白秋へのオマージュ」

 今年没後80年を迎える福岡県柳川市出身の北原白秋(1885~1942)。日本を代表する詩人であるばかりでなく、童謡作家、歌人としての顔も持ち、出版活動を通じて美術とも縁が深いマルチ人間です。そのユニークな業績は文芸、美術、音楽とジャンルを超えた会員が集う福岡文化連盟の活動にも通じるものがあります。今回は美術系と文芸系、華道の会員から「白秋」「柳川」「水」などをイメージした作品を募集しました。福岡市美術館ギャラリーFでは美術と文芸作品を、大濠公園日本庭園茶会館の立礼席で華道作品を展示します。入場無料(日本庭園は入園料250円が必要ですが、福岡市美術館の会員本展受付で無料パスを配布)。

【第1会場=福岡市美術館ギャラリー】

会期:   11月22日(火)~27日(日)

時間:   9:30~17:30

責任者:師村妙石

絵画(洋画、日本画、版画など)

宇田川宣人、梅﨑修司、江口信博、長田智恵子、久保輝秋、榊孝陽、佐藤友美、塩塚夕紀子、瀧井利子、田中公子、田中孝林、永井恵美子、西村惠子、古本元治、松永瑠美、光行洋子、宮﨑毅、三好るり、姚明、𠮷末桜

書画

秋元正成、天本浩義、荒木芳昌、井上泰三、大石碧都、大塚啓香、大淵鐵牛、笠置瑛峰、鐘ヶ江勢二、川波猗嶂、北村久峰、吉良賀感、師村妙石、師村立卿、立山一則、田中竹華、鶴亀山、松井木山、松本采耿、丸林玉芳、矢野來山

工芸・彫刻

井上るり子、浮橋美保子、大歯俊子、亀井久彰、亀井味楽、田中愛己、塚本洋守、中村信喬、西頭哲三郎、福島善三、増田千鶴子、百田龍山、山本温子

 

写真

奥勝浩、室川康男

 

文芸(詩、俳句、短歌、五行歌)

片桐英彦、かるべまさひろ、サラ・カイリイ、田島安江、尚泰二郎、働淳、降戸輝、三重野睦美、八重瀬けい、山田由紀乃、吉貝甚蔵、脇川郁也(詩)、阿比留初見、有田真理子、池田謙児、大石靖子、沖永洋美、柴田佳津子、柴田慧美子、塚田由美、深瀬直治、宮脇睦子、持永真理子、森順子、山口裕子、吉浦弘子(俳句)、有中房子、植村隆雄、小田鮎子、キム・英子・ヨンジャ、桜川冴子、新谷休保、たけすゑ澄子、竹中優子、取違克子、長谷川隆子、松本千恵乃、山下翔(短歌)、中原純子(五行歌)

併設展1 「北原白秋のうた絵本」西島伊三雄原画展

 福岡文化連盟理事長を務めたグラフィックデザイナーの西島伊三雄さん(1923~2001)は白秋にも深い関心を寄せ、白秋祭に合わせ、毎年のように柳川に通っていたそうです。おなじみの童画タッチによる「北原白秋のうた絵本」の原画を展示します。

併設展2 北原白秋書画展

 柳川市の北原白秋生家・記念館やコレクターの協力を得て、白秋の肉筆書画、関連資料(自筆原稿や絵の複製、詩集や歌集、歌謡集の書籍装丁など)を展示、多方面に発揮された白秋の魅力に迫ります。

【第2会場=大濠公園日本庭園茶会館】

会期:   11月25日(金)~27日(日)

時間:   9:00~17:00

責任者:大嶋由紀圃

大嶋由紀圃、片山健、片山紅早、後藤覚徹、中村淳華、森松慶瞳(華道)

(五十音順、敬称略)

【巡回展=柳川市民文化会館】

住所:    832-0058 福岡県柳川市上宮永町43-1                 電話0944-73-7777

会期:    12月20日(火)~25日(日)

時間:    10:00~17:00

福岡市美術館で開催する「北原白秋へのオマージュ」の巡回展。福岡文化連盟と同会館の共催。入場無料。

開幕セレモニー(どなたでもどうぞ)

日時:    11月22日(火)17:00~

会場:    福岡市美術館ミュージアムホール

 開会式に続き、17:30ごろから19:00まで中山喜一朗・福岡市美術館総館長、安永幸一・福岡文化連盟副理事長による記念トークを行います。テーマは「福博美術 いまむかし」。1979年に開館した福岡市美術館の学芸員第1号である安永さんと現総館長の中山さんという、福岡を代表する美術ウオッチャーの二人に、「美術館」「作品」「作家」をキーワードに、地元美術界の変わった部分、変わらない部分を語ってもらおうと思います。入場無料。どなたでも聴講できます。

なかやま・きいちろう 1954年生まれ。専門分野は日本近世絵画。特に江戸時代に博多で活躍した禅僧・画家の仙厓義梵に詳しい。現代作家から海外の文明展、サブカルチャー系まで幅広い企画に関わる型破り学芸員の顔も。著書『仙厓の○△□ 無法の禅画を楽しむ法』(弦書房)ほか

やすなが・こういち 1939年生まれ。1974年、開館前の福岡市美術館の学芸員第1号に。美術館の立ち上げに尽し、開館後は学芸課長、副館長を歴任。99年、福岡アジア美術館の初代館長に就任。顧問を経て、2015年退任。著書『山と水の画家吉田博』(弦書房)ほか